『ダンサー・イン・パリ』を観た。

10月の話だけどね。
またまたパリが舞台の映画を観てきました。
とはいっても、今回はパリの街がぐっと印象になるわけではなかったけれど。
やはりパリは屋根が美しくて、主人公のダンサーがアパルトマンのベランダで柔軟をしている画の見事なことといったら。
あんな雰囲気のテラスのあるホテルに泊まったなぁと懐かしんでみたり、いったい家賃いくらなんだろう、ケガして収入のないダンサーに払えるの?とか余計なことも存分に考えてしまったけど、物語そのもの以外にも見たくなる映画ってイイ。
物語は、パリのバレエ団のプリマが、出番を控える舞台袖で恋人の浮気現場を目撃したために、舞台で古傷をまた傷めてしまい、バレリーナとして復帰することができないかも、という状態に陥ることから始まる。
もうバレエダンサーであることを諦めるしかないと思い詰めて、先に夢を諦め売れない女優をやっている昔の仲間を頼った先で、クラシックバレエとは違う踊る集団と知り合い、踊るということに再び情熱を燃やす、とまあそんな感じ。
そして、主人公は幼いころに母を亡くしている。弁護士の父が男手一つで三姉妹を育て上げたようだが、法曹界の父とは理解しあっていると思っていないためか、父と娘たちとの関係は少々ぎこちなく、特に離れて暮らす主人公とは微妙である。
彼女のダンサーとしての葛藤成長にエッセンスとして加わる父娘関係ではあるが、私の現状から、父娘関係の方が焦点になってしまった。
「もっと話しなさい。たくさん後悔がある」
そんなことを、助言してくれる老婦人がいて、おそらく父親よりも年上だと思うが、不思議と家族に関する助言って、通りすがりの誰かとか、そこまで親しくない他人の方がすんなり入ってくるのよね。
私も考える。
話はたくさんした。
母よりも父との方が話している。
後悔…後悔か、母は(自分の夫に対してもっとできただろうことが)たくさんあるって言ってたけど…、私は。
父にしたかったこと、父としたかったこと、全部した。
例えば結婚して孫の顔を見せるみたいなことは、したかったことじゃないから気にしない。
そっか。
映画を観ながら結論付けた。
そっか、後悔はないんだ。
そう思えて、涙があふれてきたけど、でも、すごくすっきりした。
びっくりするくらい。
観るべきときに観れたのだとつくづく思いました。
ですが、この映画の最大の見どころは、ダンサーの肉体の美しさです。
アンダーウエアのみのダンサーの肉体、動きにあわせて躍動する筋肉、不要なものが排除された身体はまさに垂涎ものでした。

