『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』を観てきたの。

2025年2月11日 / みる-鑑賞-

仕事終わりに映画館へ。

こう言っては何だが、2025年が始まってすでに40日以上が過ぎたけれども、情けないほど怠惰な日々を送っていると言える私には、今年初の出来事ばかり襲ってくる。

というわけで、今年初めての〇〇第12弾くらい?は映画だ。

 

今年初めての映画館で見た映画が本作だったことは、幸せだと思う。

 

 

ザ・ルーム・ネクスト・ドア(原題・The Room Next Door/La habitación de al lado)

すでにベネチア映画祭の金獅子賞を受賞している、ペドロ・アルモドバ監督、ティルダ・スウィントンジュリアン・ムーアが主演の映画。

 

アカデミー賞へのコマーシャルシーズンが始まって知った本作。

大好きな女優達の作品で気になっておりました。母に、どんな映画かわかってるの?と念押しをされながらの鑑賞でした。

 

ティルダ演じるマーサは、子宮系の癌を患っており、医師から余命宣告を受けている。絶縁に近いひとり娘以外の親族はいるんだか不明という、こちらには孤独であるという情報がひしひしと伝わってくる。

そして、ジュリアン演じるイングリットは小説家で、出版記念のサイン会にはファンがずらっと並び、恋人といえる存在もいる、それなりに社交的な女性。

 

抗癌治療の希望に敗れた友人の願いを聞き届け、最期の時間を見守ることにした友人との物語。

 

この先、ネタバレっぽいこと、してると思います。

クレームは受け付けないので、映画を観てから進んでください。

 

 

 

 

 

 

私は驚いた。

事前の情報として、かつての親友と再会、ということでね。

 

かつての親友とカテゴライズされたふたりというのは、長い間連絡をとっていなかった間柄のふたりなの。

互いとしても、親友的な描写はなかったように思う。

旧友、それがしっくりくるかなと。

 

この映画は、タイトルのまま、隣の部屋。

最期の時に、隣の部屋にいてくれたら、それで旅立って行けるの。

そんな死ななきゃならない者の願いを、親友に託す。そういうことだと思っていた。

 

 

私にも親友がいるからさ、考えるわけ。

頼まれたら、とかね。頼まんと思うけど。

 

断らない。断れないというより、私はものすごくしんどい気持ちにはなりつつ、そこを理解しつつもそう望んでくれた彼女たちの想いをきっと恍惚な気持ちで受け止めると思う。

 

父からきつく言い含められている、連帯とつくものは引き受けるなというアレ以外なら、おそらく私は親友からの心底の頼みは迷わず受けるだろうと思う。

 

しかし、「かつて」の親友とは?親友がかつてになるっていうのは?

 

これらは映画を紹介する文章に過ぎないのだけれども、映画の二人、長い間連絡をとっておらず、イングリットはマーサの病を他の友人から知らされる。

 

そして、死のその時、隣の部屋にいて欲しい、そう頼んだ何番目かの相手だという。

 

整理していけばいくほど私は考え込んでしまった。

 

映画自体と、その解説文は関係ないのだけれど。自分の最期を見届けてもらおうというほどの距離感の友人だったのだろうかと。

 

イングリットよりも前に、その役割を頼まれた友人は、頼みを断ったと警察に話してしまう。マーサの意思に反した行動だけれど、彼女の方が親友で、止めようと必死だったとか止めて欲しかったのにとか、そういう可能性を考えて息苦しくなったりもした。

 

自分のこととして考えるなと、私はよく言われるのですがね。

 

この映画を見ながら、思い浮かんだのがミリオンダラーベイビーでしたよ。殺してくれと、大事な人に頼むあの映画。

 

残された者、サバイバーズギルトについての感覚が、昨今様々な立場への配慮と比べて低いというか、表現の自由はさらに尊重されて然るべきだと考えていますが、それにしても、逝く者へのことばかり。

 

残されたものも、いずれは絶えるわけだけれど、その旅路が、残された辛さに比べてその後に起こる幸福感が凌駕していたらまだしも、辛さを克服できない人だっているのわけなの。

 

そういうことなの。

 

たくさんのことを踏まえて、抱え込んだ感情のやり場に困りながら、それでもです。

女優たちは素晴らしかった。

ティルダが実験的治療に効果がなかった、転移した!と嘆くシーンで、私は嗚咽しそうになった。演技だけどさ。友人が浮かぶ。痩せこけた、色のない嘆いているのに乾いた顔。彼女もこんなふうに、家族に訴えたのだろうか、と。

 

小説が原作なのね。機会があったら読んでみようかな。

 

 


映画









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