母の日、みたいなこと。
私の母は、なかなか特徴的というか、私の周囲から絶大な人気がある。
私は、母について結構理解できない部分が多く、そもそも我が家は両親ともにA型で、父方の祖母がO型であるだけで、祖父母も4分の3はA型というくらい典型的なA型一族つまりは日本人的集合体であるはずなのに、私は母はB型なんじゃないかと思春期辺りには思っていた。
しかし、それは誤りで、母の異質は兄弟がいないという環境下で育ったからに違いないと思うに至ったのは30年も齢を重ねてからであったかと思う。
独り立ちしてから、母に予定を尋ねると、私と出かけたいなら、早めに言ってくれないとといつも言われる。
現在、週に一度と言われている入院中の父の見舞いは、日曜日午後だが、一週間のうち日曜日の午後以外は全て予定が入っているというのだ。
主治医からは歩きすぎと言われ、年間100本以上、映画館で映画を観る愛すべき母。
朝から呑んだくれてきた自業自得の現状の父を案じ尽くす忙しすぎる愛すべき母。
腎臓病を抱えながら、餃子を四人前ペロリと食べ、塩分は控えめにって言われてるだけで、ちゃんと控えてるとのたまう愛すべき69歳。
私、本当にお母さんには長生きしてほしい。 だからさ、父が入院中にね、東京ステーションホテルでのんびり楽しもうって、誘ったのよ。

改装OPENの直後のお得なプランの時に一度、二人で泊まっているこのホテル。
皇居に面した、行幸通り真正面のこの部屋は、ひょっとしたらあの時と同じ部屋だったかもと思わせるくらい。

けれど、窓を開けて外を眺めるのを躊躇うほどの観光客からの視線もない今の景色は、ぶっちゃけ静かでいいなと思いつつの異変に怯える、とまぁそんな感じかな。

そして、何も変わっていないように見えて、多分席数も減ったし、提供の仕方は様変わりした朝食ビュッフェ。

母の朝っぱらからケーキをおかわりにゆく姿に、なんというか至極安堵。
思い出のホテルにするには素敵過ぎるけど、母と2度訪れたホテルって、国内では他になかったと思うから、またいつか連れて行きたいな。
母の日でも、風呂掃除を所望したり、父に靴を選んでくれないかとか言ってくるような人だから、端から見ても口元が緩んでしまうくらいワクワクしている母を見れるなら、そのために、積立貯金とかするもの悪くないかもね、なんて殊勝なことを考える秋の夜。

